今日は、まずペケペケを診察台に乗せて、最初に体重測定。
4.6kg。変化なし。
電話で調子が悪いことを告げていたので、すぐさま本題に入る。
まずは、だいぶおさまってきてはいたがまだ呼吸促拍の状態だったので、
呼吸促拍、開口呼吸があること。
続いて左目の出血。
![2009-10 060](http://blog-imgs-35.fc2.com/r/e/g/regeneurope/20091026185215feds.jpg)
今までと違って、奥の方からの出血に見えること。
広範囲であること。
濁ったように見えること。
涙が出て、たぶん痛い。
おとといから嗜眠状態、大鳴きがぱったり止んでしまったこと。
下の口唇の左右のキバ横の汚れ。
よだれが増えているような気がすること。
時々口をくちゃくちゃすることがあること。
先生、それぞれの状態を確認してから、心音確認、採血。
やっぱりこの先生は採血がうまい。
若い女性のAHTさん、
飼い主横から見ていて、「コラ、ちゃんと保定せんかい。」と言いたくなるような保定だったが、
ペケペケ、前足ぴっ、とすることもなく一発。
結果を待つ間、目、口唇、口内、後ろ足内側の脈などを確認。
呼吸は、高血圧で心臓に負担がかかっていることも考えられるが、
心音は問題があるようには聞こえない。
左右のキバ横の汚れがあることから、よだれの量が増えていることは確かで、
よだれ、呼吸の原因として、腎性の貧血から起こる発作の前触れということが考えられる。
ただ、耳、目、肉球などの色から貧血しているようには見えないし、
口をくちゃくちゃすることがあることから、
これもやはり腎不全の影響で起こる、胃酸過多があって気持ちが悪いということが考えられる。
左目の出血は、おそらく目の内部の出血で、これも腎性高血圧が原因かもしれない。
表面の出血と違って、痛みがあってもできることがほとんどなく、
痛みを取るのは難しい。
嗜眠や鳴かなくなったことは、一言でまとめると、わからない。
で、検査結果。
BUN 50.0 (前回 51.0 前々回 45.0)
CRE 5.3 (前回 4.6 前々回 4.3)
Ca 9.8 (前回 10.6 前々回 10.7)
Phos 5.8 (前回 5.1 前々回 5.0)
尿比重 1.017
pH 6
潜血 ++
タンパク質 +
CRE 初の5.0超え。
貧血はなし。
カルシウム、リンもまだ問題なし。
心臓に不安はあるが、腎臓のことを考えると輸液の量は維持したほうがいい。
今、腎不全の治療としては輸液とサプリメントしかやっていないので、
血圧降下剤を飲ませてみて様子を見る。
よだれ、口くちゃくちゃは、胃酸を抑える薬を飲ませてみる。
ということになった。
目の出血は、出血、痛みについてはできることはないが、
涙、目やになど、不快感があるなら以前出してもらった目薬が有効ということなので、
新しいのを出してもらう。
処方された薬は、
血圧降下剤はフォルテコール 1/2錠 一日1回 7日分
血圧が下がりすぎる可能性があるので、だるそうな様子だったら連絡すること。
様子を見て大丈夫そうだったら続行することにする。
その際は飼い主だけ薬を取りに来ればよい。
胃酸を抑える薬はシメチジン1/4錠 一日2回 5日分
気分が悪い様子がなければ投与しなくてもよい
目薬は前回と同じ オフロキシン点眼薬
呼吸促拍時の対策として、酸素缶のことを聞いてみた。
病院には酸素器も酸素缶もあったが、ここで貸出・販売はできないらしい。
医療機器を売っている薬局に行けば買えるが、
酸素器は、取り付ける酸素ボンベを購入するのが難しいらしい。
(日本語ができるAHT談。理由は不明。)
酸素缶は、使える時間が短いので、枕のような形のものがおすすめと言うが、
先生も私も、どんなものだか想像できず。(笑)
やはり医療機器を売っているような大きい薬局に行けば売っていて、
酸素を補充できる場所もそこで教えてくれるとのこと。
酸素缶ももちろん薬局で買える。
ということで、
薬局に買いに行く時に持っていけるように、
紙に「酸素缶」とその酸素枕(?)の中国語を書いてくれるようお願いしたら、
AHTさん、酸素枕の絵も描いてくれました。
![2009-10 061](http://blog-imgs-35.fc2.com/r/e/g/regeneurope/200910261852151f4s.jpg)
先生と飼い主、目で笑い合う。
最後の最後に、
移動の恐怖について、
絶対ムリなのはわかっていたが、先生に往診できるかどうか聞いてみた。
日本人獣医をもう一人雇えればいいんだが、
やはり今の体制ではできないんです…。
と、とても申し訳なさそうに答えてくれた。
一時間弱、触診の合間にゆっくりペケペケをなでながらじっくり話をしていたら、
ペケペケも診察台の上に横たわって落ち着いてきた。
ゆっくりキャリーに戻して、
薬、輸液1箱を受け取り清算、
中国人先生が輸液の箱を階段の下まで持って行ってくれて、
私もドアを出ようとしたその時、
先生が急いでやってきて、
「僕の勤務時間外だったら、なんとか往診することはできると思います。」
先生、ありがとう。ありがとう。
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